ブレーカーが落ちると電気代が上がる?ブレーカーと電気代の関係や落ちる原因を確認しよう

ライフスタイル
2021年5月6日

複数の電化製品を同時に使うとブレーカーが落ちることがあります。ブレーカーが落ちると停電して不便ですし、「電気代が急に上がるのではないか?」というような心配もあるのではないでしょうか?そこでこの記事では、ブレーカーと電気代の関係や、ブレーカーが落ちる原因と対策について解説します。

目次

ブレーカーが落ちたら電気代が上がる?

「ブレーカーが落ちると、電気代が上がってしまうのでは…?」と思っている方もいるかもしれません。

しかし、実際にはブレーカーが落ちたことで、電気代が急に跳ね上がるようなことはありません。

このあと詳しく解説しますが、電気のブレーカーが落ちる原因のひとつに、「電気の使い過ぎ」があります。このことは多くの人が知っているので、「ブレーカーが落ちる=電気の使い過ぎ=電気代が高くなる」、と考える人も多いようです。

確かに電気を多く使うとその分電気代が上がるのは事実ですが、ブレーカーが落ちることが引き金となって、高額な電気代が発生するようなことはありません。

ブレーカーの仕組みや役割を理解すれば、この理由が分かってきます。

電気のブレーカーには3種類ある!それぞれの役割とは

電気は、「分電盤」という装置を介して各部屋へと分配されます。

分電盤は玄関や洗面所などの壁に設置されており、この分電盤のことを「ブレーカー」と認識している人も多いです。

しかし実は、ブレーカーは分電盤の中にあるスイッチの部分であり、分電盤=ブレーカーではありません。

分電盤の中には3種類のブレーカーが存在し、それぞれに違った役割があります。

  • アンペアブレーカー
  • 漏電ブレーカー
  • 安全ブレーカー

どのような違いがあるのか、一つずつ見ていきましょう。

アンペアブレーカー

「電流制限器」と呼ばれることもあるアンペアブレーカーは、家庭全体で使用される電気の量が多すぎるときに電気を遮断する装置です。

「アンペア」は電流の単位です。アンペアの数が大きいほど、一度にたくさんの電気が流れます。

アンペアの契約数は各家庭によって異なります。契約アンペア数を超える量の電気は一度に使えず、これを制御しているのがアンペアブレーカーです。

ドライヤーや電子レンジなど、いくつか電化製品を同時に使用し、そのアンペアの合計が契約アンペア数を超えると、アンペアブレーカーが落ちる仕組みになっています。

アンペアブレーカーが落ちると、家全体の電気が止まります。

なお、アンペアブレーカーには「30A」や「40A」など契約アンペア数が書かれているため、他のブレーカーと見分けがつきやすいでしょう。

しかし、電力会社によってアンペア契約ではない料金体系のプランもあります。関西電力エリア・中国電力エリア・四国電力エリア・沖縄電力エリアは最低料金が定められている「最低料金制」のプランが多いです。

漏電ブレーカー

漏電ブレーカーは、家の中で漏電が起きているときに電気を遮断する装置です。

漏電が起きたときにそのままの状態で電気を使い続けると、火災が起きたり感電する恐れがあります。

それを防ぐために、漏電ブレーカーは電気の流れを止め、危険を回避する役割があるのです。

漏電ブレーカーが落ちると、アンペアブレーカーと同様に家全体の電気がストップします。

安全ブレーカー

安全ブレーカーはアンペアブレーカーと同じように、一定以上の電気が流れると落ちる仕組みの装置です。

アンペアブレーカーと異なるのは、安全ブレーカーは使う場所ごとに分かれているという点です。

家庭の電気は、分電盤を通して各部屋(各場所)に電気が供給される仕組みになっています。それぞれの場所に応じて回路が分かれており、その回路ごとに安全ブレーカーが付いているのです。

安全ブレーカーが落ちた場合は、ブレーカーが落ちた回路の場所のみ電気が止まります。

ブレーカーが落ちる原因

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電気のブレーカーには3つの種類があり、それぞれに役割があることが分かりました。

次に、どのような理由でそれぞれのブレーカーが落ちるのかを理解していきましょう。

電気の使い過ぎ

アンペアブレーカーが落ちる原因は、一度にたくさんの電気を使いすぎていることです。

家庭で使う電気は、電力会社の料金プランによって様々ですが10Aから60Aのアンペア数で契約している人も多いと思います。その契約アンペア数を超えた電気を一度に使うと、ブレーカーが落ちてしまうのです。

アンペアブレーカーが落ちてしまった場合、落ちたブレーカーを上げることで電気が復旧します。

ただし復旧する前に、使っていた電化製品の電源を消してからブレーカーを上げるようにしてください。そのまま上げると、また契約アンペア数を超えて再びブレーカーが落ちてしまいます。

漏電している恐れがある

漏電ブレーカーが落ちたら、どこかで漏電が発生しているということになります。

漏電とは、その名の通り電気が漏れることです。電気はケーブルを通じて電化製品に電気を流しますが、ケーブルが破損したり老朽化すると、電気が漏れ出てしまいます。

先ほど説明した通り、漏電は非常に危険です。電気を安全に使える状態ではないため、すぐに漏電している場所を特定しなければなりません。

漏電箇所を特定する方法は以下の通りです。

  • 1.
    すべてのブレーカーのスイッチを下げる
  • 2.
    アンペアブレーカーと漏電ブレーカーのスイッチを上げる
  • 3.
    安全ブレーカーのスイッチをひとつずつ上げていく

安全ブレーカーを上げたときに、漏電ブレーカーが落ちた箇所があったら、その回路に漏電が起きている可能性が考えられます。

その場合、安全ブレーカーと漏電ブレーカーは下げたままにして、電力会社に連絡して安全点検をしてもらいましょう。

もし漏電している箇所が特定できない場合も、ブレーカーを操作せずにすぐ電力会社に連絡するようにしてください。

(出典:東京電力パワーグリッド|ブレーカーが落ちる3つの原因と復旧と対策)

電化製品のショート

各回路ごとに分かれている安全ブレーカーは、電気の使いすぎに加え、電化製品のショートによって落ちることもあります。

ショートは電化製品の劣化などにより大きな電流が流れ、場合によっては火花が出ます。

ブレーカーが落ちるだけでなく、発火の恐れもあるので十分注意しましょう。

ブレーカーが落ちないようにするためにできること

ブレーカーが落ちないようにするには、どのようなことができるのでしょうか。

ここではその対策方法を3つご紹介します。

同時にたくさんの電化製品を使用しない

アンペアブレーカーと安全ブレーカーが落ちる原因は、一度に多くの電気を使うことです。

これを回避するには、電気をたくさん消費する電化製品をできる限り同時に使用しないことが大切になります。

電子レンジやドライヤー、ホットプレートなど、アンペア数が大きい電化製品を使用する際はタイミングに気をつけましょう。

家族が多い場合はどうしても使用する時間が被ってしまうこともありますが、話し合って順番に使うようにするなど、工夫が必要です。

ブレーカーに故障がないか定期的にチェックする

電気を同時にたくさん使っておらず、また漏電もショートも見当たらないにも関わらずブレーカが落ちてしまう場合、もしかするとブレーカー自体に問題があるのかもしれません。

ブレーカーは、長期間使用すると経年劣化により誤作動する可能性があります。分電盤の確認などをしてくれる安全点検サービスを受け付けている電力会社がほとんどですので、定期的にチェックしてもうらうことをおすすめします。

なお、漏電ブレーカーにはテストボタンが付いており、実際に漏電が起きたときにきちんと動くのかをチェックすることが可能です。テストボタンを押して漏電ブレーカーが落ちたら、正常に動作しているということになります。

契約アンペアを見直す

頻繁にブレーカーが落ちるようなら、契約アンペア数の変更を検討しましょう。

アンペア容量で電気を契約されている方は、まずは現在の契約アンペア数を確認し、次に、同時に使用する電化製品のアンペア数の合計を確認します。その2つを比較し、今の契約アンペア数の方が小さいようであれば、最適なアンペア数への変更を検討してください。

契約アンペア数の変更において注意が必要なのは、基本料金です。

電気代に基本料金が含まれているプランの場合、一般的に基本料金は契約アンペア数が大きいほど高くなるよう設定されています。

そのため、契約アンペア数の変更によってどれくらい電気代が上がるのかを事前に確認しておきましょう。

契約アンペア数と同時に電力会社も見直す

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ブレーカーが何度も落ちる場合、電気の使い方や契約アンペア数を見直すと同時に、電気の使用状況に合ったプランを提供している電力会社に切り替えることも検討してはいかがでしょうか?

電力自由化によって新電力会社が増え、今では様々な電気料金プランが登場しています。

プランを見直すことで、電気代の節約につながる可能性もあるのです。

気になる電力会社を比較して、自分の家庭にはどのプランが最適なのか検討してみると良いでしょう。

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ブレーカーが落ちる場合は様々な方面から見直しを!

ブレーカーが落ちてしまうなら、電気の使い過ぎや漏電などを疑い、電気の使い方を一度見直してみましょう。

またせっかくの機会なので、電力会社も合わせて見直してみてはいかがでしょうか。電力会社やプランを変えるだけで、毎月の電気代が今より抑えられるかもしれません。

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