冷蔵庫を開けっ放しにしたときの電気代はどのくらい?
冷蔵庫を開けると冷却機能が止まり、庫内の温度が上昇します。
開けっ放しに気づいてから扉を閉めると、再び庫内を冷やすために電力を多く使うので注意が必要です。
ここでは冷蔵庫の具体的な電気代を、『Panasonic』の「パーシャル搭載冷蔵庫 NR-F656WPX」を例にして計算してみましょう。
こちらの冷蔵庫は、すべての機能を最大限に使用した場合の消費電力量を表す「定格消費電力」が、電動機90W、電熱装置203Wです。
今回はその2つを合計した293Wを消費電力と仮定します。
293W(冷蔵庫の消費電力)÷1,000×1(時間)×27(電力単価)=約8円(7.911円)
※電力単価は目安単価の27円で計算
※1,000で割っているのは、WをkWに変換するためです。
開けっ放しにした影響で、庫内をもう一度冷やすためにフル稼働したと仮定すると、1時間で約8円、1日で約190円の電気代がかかる計算です。
このように、電気代はそこまで高くなりません。
しかし、冷蔵庫を開けっ放しにしたときには、電気代以上に気をつけたい影響があります。
(出典:Panasonic|650L パナソニックパーシャル搭載冷蔵庫 NR-F656WPX)
冷蔵庫を開けっ放しにしたときに注意したい影響
冷蔵庫を開けっ放しにしたときに、電気代以上に気をつけたい影響は、以下の3つです。
- 食材や食品の状態が悪くなる
- 水滴や霜が付いてしまう
- 故障の原因になることもある
ひとつずつ確認していきましょう。
食材や食品の状態が悪くなる
冷蔵庫の扉を開けると、冷却機能がストップします。
そのため、長時間開けっ放しにすると、冷蔵庫の中に入れている食材や食品の温度が上がってしまいます。
すぐに腐ってしまうことはないものの、時間が経つと傷んでくるでしょう。
また冷凍していたものが半解凍状態になったり、食材の味や風味が落ちてしまう原因にもなります。
水滴や霜が付いてしまう
開けっ放しにした冷蔵庫には部屋の空気が入り込み、庫内の壁や棚に水滴や霜が付きます。
庫内が水浸しになったり、機器に霜が付いて冷却機能が低下したりするので、しっかりと取り除かなければなりません。
またカビの発生にもつながり、食材に悪影響を与える可能性があります。
故障の原因になることもある
水滴や霜が冷蔵庫の故障につながる場合もあります。
冷却に欠かせない「コンプレッサー」という部分に水が多く入り込んだり、霜が付いて冷却機能が低下することで、冷蔵庫そのものにダメージを与えてしまうのです。
故障に至らなくても、冷蔵庫の性能が落ちてしまい、それまでよりも電気代が多くかかってしまう可能性もあります。
【関連記事】冷蔵庫の寿命は10年以上?寿命の目安と長持ちのコツも紹介
冷蔵庫の開けっ放しに気づいた後の対処法
冷蔵庫を開けっ放しにしてしまうと、前述した影響が起きる可能性があるので、適切な対処を行いましょう。
開けっ放しに気づいた後に行いたい対処法は、以下の通りです。
- まず食材や食品の状態を確認する
- 電源を切ってから水滴や霜をふき取る
- ゴムパッキンを掃除する
- 電気代をチェックする
まず食材や食品の状態を確認する
冷蔵庫の開けっ放しに気づいたら、まずは食材・食品の状態を確認しましょう。
色や見た目、臭いなどを確認し、少しでも変化を感じたら食べない方が安全です。
特に、肉や魚などの生ものは捨てた方が良いでしょう。
電源を切ってから水滴や霜をふき取る
庫内に水滴や霜が付いていたら、しっかりふき取る必要があります。
霜が付いている場合、冷却機能が作動したままだと溶けないため、まず冷蔵庫の電源を切りましょう。
電源を切って数時間待ち、霜が水滴になったら、水分を残さずふき取ります。
水滴の量によっては、床が濡れてしまうかもしれないので、念のため新聞紙や布を敷いて作業してください。
ゴムパッキンを掃除する
冷蔵庫の扉は、磁石によって閉まる仕組みになっています。
磁石の上をゴムパッキンが覆っているのですが、ゴムパッキンが汚れていると磁石の性能が落ちてしまい、上手く閉まらなくなることがあります。
そのため、ゴムパッキンはしっかり掃除して汚れを取り除きましょう。
もしゴムパッキンが壊れている場合は取り替えが必要です。
電気代をチェックする
開けっ放しによって冷蔵庫がダメージを受けていると、冷却効率が悪くなって電気代が以前より高くなることがあります。
そのため、開けっ放しにしてしまった後は電気代を確認しておくことをおすすめします。
少なくとも開けっ放しにしてしまったその月の電気代は要チェックです。
冷蔵庫の電気代を節約するコツもチェック
冷蔵庫は24時間365日動いている電化製品なので、できれば電気代を安く抑えたいところです。
ここでは冷蔵庫の電気代を節約する6つのコツをご紹介しますので、できることから実践してみましょう。
- 食材を入れすぎない
- 開閉の頻度を減らす
- 開けている時間を短くする
- 設定温度や運転モードを見直す
- 壁から少し離した位置に冷蔵庫を置く
- 開けっ放しを予防する冷蔵庫やアイテムを使用する
食材を入れすぎない
電気代を節約するためには、食材を入れすぎないことが大切です。
冷蔵庫内に食材を入れすぎると、冷気の循環が悪くなってしまいます。
冷えるまでに時間がかかり、その分余計に電気代がかかるので注意が必要です。
冷蔵庫内には必要最低限の食材を入れるよう心がけましょう。
開閉の頻度を減らす
冷蔵庫を開け閉めする回数が多いと、開閉の度に冷気が外に逃げ、庫内を冷やすために無駄な電気代がかかってしまいます。
不必要に開け閉めしないように意識しましょう。
開けている時間を短くする
冷蔵庫の扉を開けている時間が長いと、その分電気代がかかります。
冷蔵庫を開けてから食材を探したり、何を使おうか考えたりすると、冷気が逃げる時間が増えてしまい、再冷却に電気代がかかってしまうのです。
何がどこにあるかわかるように整理したり、あらかじめ必要な材料を決めておくなど、冷蔵庫を開けている時間を短くすることが大切です。
温度設定や運転モードを見直す
冷蔵庫には、庫内の温度や運転モードを設定できる機種が多く、一般的には「強」「中」「弱」「ECOモード」などから選択できます。
「強」から「中」、または「弱」や「ECOモード」に設定すると、消費電力を節約することができます。
しかし温度設定をむやみに落としてしまうと、食材・食品が上手く冷えないこともあるので、無理のない範囲で最適な温度設定に調節しましょう。
壁から少し離した位置に冷蔵庫を置く
冷蔵庫が壁から近い場所に設置されていると、放熱するスペースが少なく、余計な電力がかかってしまいます。
放熱するスペースを確保するために、冷蔵庫は壁から少し離して設置しましょう。
設置場所を調整するだけでも電気代の節約を期待できます。
なお、放熱に必要なスペースは機種によって異なりますので、取扱説明書などを確認してみてください。
(出典:Panasonic|【冷蔵庫】 冷蔵庫の設置について(放熱スペース) )
開けっ放しを予防する冷蔵庫やアイテムを使用する
冷蔵庫は機種によって、開けっ放しを予防する機能が搭載されています。
扉を開けたまま一定時間経過するとアラーム音が鳴り、開けっ放しに気づくことができる機能です。
もし冷蔵庫本体に予防機能がなくても、冷蔵庫の閉め忘れを音で知らせてくれる便利グッズが販売されています。
開けっ放しを防止できるのでぜひ活用してください。
冷蔵庫の電気代を節約するなら電力会社の切り替えもおすすめ!
冷蔵庫の電気代を節約するコツをご紹介しましたが、他にも効果的な方法があります。
それは、「電力会社の見直し」です。
電気料金の契約を見直すことで、冷蔵庫の電気代はもちろん、家庭全体の電気代の節約にもつながります。
電力会社はたくさんありますが、なかでもおすすめしたいのが『エバーグリーン』です。
エバーグリーンには、通常プランに加えて、他社にはないユニークなプランも提供しています。
- 「CO₂フリープラン」:電力使用によるCO₂排出量が実質ゼロになるプラン
- 「プレミアムポイントプラン」:電気料金に応じてTポイントやdポイントがたまるプラン
- 「保険でんき」:個人賠償責任保険と電気がセットになったプラン
- 「あるく・おトク・でんき」:歩数に応じて電気代が割引されるプラン
エバーグリーンの公式ホームページで電気料金のシミュレーションができますので、実際にどのくらい電気代が変わるのか、一度チェックしてみてください。
冷蔵庫の開けっ放しに気を付けつつ、電気代を節約しよう
冷蔵庫を開けっ放しにしたとしても、数時間や1日ではそれほど電気代はかかりません。
ただ、庫内の温度が上がることによって食材の状態が悪くなったり、水滴や霜が付いて冷蔵庫の故障の原因になるなど、その他の影響には注意が必要です。
また、冷蔵庫の電気代を節約するためには、食材の入れすぎや開閉頻度、開けている時間などに気を付けましょう。