クリーンエネルギーとは?
二酸化炭素などを排出しないクリーンなエネルギー
クリーンエネルギーは、二酸化炭素や窒素酸化物など、大気汚染・地球温暖化の原因となる物質を排出しない、あるいは排出が少ないエネルギーのことを指します。
現代人が生活するうえで、電気は必要不可欠なエネルギーです。
この電気を生み出す方法には複数の方法がありますが、現在、最も効率よく、かつ、低コストで発電できるのは火力発電だと考えられています。
しかし、火力発電には問題があります。
それが、二酸化炭素の排出など、地球環境への負荷が大きいという点です。
火力発電を行う際には、化石燃料を燃やして生じた熱を利用してタービンを回す、という方法が一般的に取られています。
しかし、化石燃料の埋蔵量には上限があると考えられており、将来的に資源が枯渇する可能性があります。
加えて、燃料焼却時の二酸化炭素排出量が非常に大きいことから、地球温暖化を促進するとも考えられているのです。
火力発電の課題を解決するクリーンエネルギー
クリーンエネルギーは、こうした問題点を生じさせにくいエネルギーとして、今注目が集まっています。
なお、原子力発電も発電効率は良く、発電時に二酸化炭素を排出しません。
しかし、放射性廃棄物(いわゆる核のゴミ)が出る問題や、放射線が漏れる事故が起こるリスクなどから、クリーンエネルギーには分類されていません。
クリーンエネルギーの種類は?
クリーンエネルギーと再生可能エネルギーの違いは?
では、クリーンエネルギーとは、具体的にどのようなエネルギーを指すのでしょうか。一般的には自然による力を利用した、いわゆる自然エネルギーのことを指します。
自然エネルギーとほぼ同じ意味で使われることが多いのが、再生可能エネルギーです。再生可能エネルギーは、自然エネルギーのほか、それ以外の一度利用しても再生が可能な枯渇しないエネルギーも含みます。
自然エネルギーによる発電の種類
自然エネルギーによる発電には、以下のような種類があります。
風力発電
風力発電は、風の力で大型の風車を回し、発電する方法です。
2020年の風力発電量は、全体の0.86%と大きくありませんが、2000年以降少しずつ増えています。
風によるエネルギーは効率性が高く、電気エネルギーへの変換率が良いとされています。
一方、日本での発電コストは高止まりしているのが現状で、より普及していくには、経済性を高めていくことが必要です。
太陽光発電
太陽光をソーラーパネルで受け止めることで、発電する方法です。
太陽光発電は再生可能エネルギーの中では最も普及が進んでおり、2020年の発電量は、総発電量中の8.5%にまで達しています。
太陽光発電はソーラーパネルを設置するだけで発電できるため、自宅の屋根などでも発電が可能という大きなメリットがあります。
また、余っている土地にソーラーパネルを置くことで、それまで利用されていなかった太陽エネルギーを電力に変換することができるのです。
一方課題としては、気候によって発電できる量が左右される点などが挙げられます。
地熱発電
地下深くにあるマグマの熱を利用して蒸気を作り、それを利用してタービンを回し、発電するという方法です。
地熱発電は、2020年の総発電量のうち0.25%に留まっています。
これには、土地選定の難しさや、発電施設建設のためのコストが高いことなどが大きく関わっていると考えられています。
日本は火山帯に位置しており、今後の技術革新によってより簡易に発電できるようになると、この発電量は大きく伸びる可能性があります。
自然エネルギー以外の再生可能エネルギーによる発電の種類
水力発電
川やダムの水流を利用して発電します。
水の流れによって水車を回すことで、内部に組み込まれた発電装置を動かして電力を生じさせます。
2020年の日本の総発電量のうち、7.9%が水力発電によるものです。
大規模な水力発電所を作るためには大型のダムが必要となるため、環境負荷やコスト回収までの期間が長いという課題があります。
しかし、水資源に恵まれている日本において、貴重な発電方法の1つでもありますので、今後の積極的な活用が期待されています。
バイオマス発電
木材や枝葉などから作られる生物由来の再生可能資源のことを「バイオマス」と呼びます。
このバイオマスを利用して行う発電方法が、バイオマス発電です。
2020年の日本の総発電量のうち、3.2%がバイオマス発電によって賄われています。
バイオマス発電は、例えば木材加工時に出るおが粉や端材などの廃棄物を燃料にできるので、発電と同時に、廃棄物の減少・再利用も実現できます。
また、燃焼に伴って二酸化炭素は発生してしまいますが、原材料の植物の成長過程で行われる光合成で、燃焼時に排出する二酸化炭素と同じ量の二酸化炭素を吸収しているので、トータルで見ると大気中の二酸化炭素量を増やすことにならない点も魅力です。
加えて、天候などによって発電量が左右されてしまう太陽光発電や風力発電と異なり、バイオマス発電は、燃料さえ用意できれば安定的に発電が可能です。
発電量をコントロールしやすいため、再生可能エネルギーの中でも注目を集めています。
クリーンエネルギーの今後は
2020年時点での再生可能エネルギーの発電割合は、総発電量の20.8%にまで達しています。
そして、今後はさらにこの幅を広げていこうというのが、国の指針として示されています。
2021年10月に、経済産業省より示された「第6次エネルギー基本計画」では、再生可能エネルギーの発電割合を2030年度には36~38%まで引き上げる考えとなっています。
家庭でクリーンエネルギーを導入する方法は?
太陽光パネルを設置する
クリーンエネルギーは自然由来のエネルギーをうまく電気に変換するという方法なので、火力発電や原子力発電と異なり、大規模な施設がなくても自分で発電できる場合があります。
また、クリーンエネルギーを選択して使うことや、クリーンエネルギー事業を推進するためにできることもあります。
家庭で導入しやすいのは、太陽光発電です。太陽光発電のパネルは、自宅の屋根などに設置することができます。
設置すると、家庭内の電気の一部を太陽光で賄うことができるようになるほか、余った電気を電力会社に売って利益にすることもできます。
エコカーを使う
将来的に主流になることが見込まれている電気自動車や水素自動車は、ガソリンを使わず、運転に際して二酸化炭素が出ません。
電気自動車の場合は、車を動かすための電力もクリーンエネルギーにすることで、自動車利用による二酸化炭素排出量はかなり抑えることができるようになります。
再生可能エネルギーを扱っている電力会社へ切り替える
クリーンエネルギーによって発電された電気を利用できる電気プランを提供している電力会社があります。
そうした電力会社を選ぶことで、クリーンエネルギーの発電促進に貢献することができるでしょう。
クリーンエネルギーを使いたい方に知っていただきたいのが、エバーグリーンの「CO₂フリープラン」です。
エバーグリーンの「CO₂フリープラン」とは?
『エバーグリーン』は東証プライム市場上場のイーレックスグループの電力会社です。
エバーグリーンの「CO₂フリープラン」に加入すると、電力を使用したときのCO₂排出量が実質ゼロになります。
このプランで一般的な家庭が削減できる年間CO₂排出量は、杉の木約130本が1年間に吸収する量に相当します。
※ 300kWh/月×12か月×0.496kg-CO₂/kWh(平成29年度全国平均係数)より算出
※ 杉の木一本当たりの年間吸収量14kg-CO₂/年と想定(環境省資料より)
CO₂フリープランについてもっと詳しく知りたいという方は、ぜひ一度エバーグリーンの公式ホームページをご覧ください。
ホームページ上では電気料金のシミュレーションもできます。
クリーンエネルギーの活用は今後の課題
日本における発電は、2020年時点ではまだ約75%を火力発電に依存しています。
二酸化炭素排出量削減のために、今後どのような発電方法を主流にしていくかが問われています。
クリーンエネルギーを積極的に利用し、地球環境の保全を目指していきましょう。
(出典)