マテリアルリサイクルとは?種類や具体例、課題などをご紹介

ライフスタイル
2021年12月1日

廃棄物を製品原料として再利用する「マテリアルリサイクル」。聞き慣れない言葉ですが、身近な商品の中にもマテリアルリサイクルで作られたものがあります。今回は、マテリアルリサイクルの種類や具体例、抱える課題などを説明します。

目次

リサイクルとは言うまでもなく、使い終わって排出された廃棄物をもう一度資源に戻して利用することを指します。

リデュース(廃棄物の減量、排出抑制)、リユース(再使用)とともに、廃棄物処理の「3R」として位置づけられています。

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リサイクルは、手法ごとにサーマルリサイクル、ケミカルリサイクル、マテリアルリサイクルの三つに分類されます。

サーマルリサイクル

サーマルリサイクルとは、廃棄物を焼却する際に発生する「熱エネルギー」を回収して、利用するリサイクル方法です。

ごみの中には、技術的にリサイクルが困難なものや、分類や仕分けに多大な労力を要するものもあります。

分別は自治体により異なりますが、たとえば宅配ピザの空き箱は、ピザの油や臭い、汚れが付いていることから、古紙としてリサイクルするのは困難です。

こういったごみは、原料として利用するのではなく、燃やして熱エネルギーとして回収することで「リサイクルをした」とみなしているのです。

サーマルリサイクルの例としては、ごみの焼却熱を温水プールや発電に利用することが挙げられます。

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ケミカルリサイクル

ケミカルリサイクルとは、廃棄物を化学合成により他の物質に変え、その物質を原料にして新たな製品を作るリサイクル方法です。

具体的な例として、廃プラスチックを溶かして水素や二酸化炭素などの合成ガスを生み出し、水素をアンモニアの製造に再利用したり、二酸化炭素から炭酸ガスやドライアイスを作り出したりすることが挙げられます。

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マテリアルリサイクル

マテリアルリサイクルとは、廃棄物を新たな製品の原料として再利用するリサイクル方法です。

マテリアルは英語で「物」という意味で、文字通り、物から物へとリサイクルすることを指します。

物から物へリサイクルされるため、マテリアルリサイクルには、リサイクルの際に発生するエネルギー消費量が少なく済むというメリットがあります。

なお、マテリアルリサイクルは、同じ物にリサイクルされることもあれば、異なる製品にリサイクルされることもあります。

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マテリアルリサイクルは、どのような製品の原料に使われるかにより、「レベルマテリアルリサイクル」と「ダウンマテリアルリサイクル」の二つの種類に分けられます。

レベルマテリアルリサイクル

レベルマテリアルリサイクルは、廃棄物を同じ製品の原料としてリサイクルすることを指します。

例として、ペットボトルを原料にしてペットボトルをリサイクルする、古紙を原料にして再生紙をリサイクルすることなどが挙げられます。

ダウンマテリアルリサイクル

ダウンマテリアルリサイクルは、廃棄物が同じ製品の原料として品質が満たない場合、一段階下げた分野の製品原料としてリサイクルすることです。

英語で「階段状に連なった滝」を意味する名詞「cascade」を使って、カスケードリサイクルとも言われます。

たとえば、ペットボトルを原料にして衣類などにリサイクルすることなどが挙げられます。

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私たちの身の回りには、どのようなマテリアルリサイクルの例があるのでしょうか。

ペットボトル

ペットボトルは、さまざまな製品に再利用されます。

レベルマテリアルリサイクルでペットボトルに再生されるほか、ダウンマテリアルリサイクルで衣類、卵のパック、食品用トレイ、ラミネート包材などに生まれ変わります。

ごみとして回収されたペットボトルは、洗浄した後に粉砕し、フレーク状にします。

そしてそのフレークにしたものを原料にして、製品を作ります。

プラスチック

ペットボトル以外のプラスチックもマテリアルリサイクルされる場合があります。

回収されたプラスチックは、ペットボトルと同様、異物を取り除いた後に小さく砕いて洗浄、脱水、乾燥し、再生原料を作ります。

この再生原料から、工場で使われるパレットなど多様な製品が作られます。

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ビニール

農業用ビニールハウスやパイプなどに使われるポリ塩化ビニールは、プラスチックに比べて異物混入の影響をあまり受けないことから、さまざまなマテリアルリサイクルが実施されています。

パイプやタイルカーペットは、レベルマテリアルリサイクルにより同じものに再生されます。

ビニールハウスは、ダウンマテリアルリサイクルで床材などに生まれ変わります。

金属製品

金属製品のマテリアルリサイクルで最も有名なのは、アルミ缶のリサイクルです。

ごみとして回収されたアルミ缶は、表面のフィルムや塗料を取り除いた後、高温で溶かし、固めて「再生地金」にします。

その地金から、アルミ缶のほか、自動車部品などが作られます。

原料であるボーキサイトから新たにアルミ缶を作るのと比べ、リサイクルだと97%もエネルギーを節約することができます。

木くず、がれき

建築現場で発生する木くずや廃材などもリサイクルされます。

細かく砕いて再び成型することで、壁・床・屋根の下地材や家具素材に用いられるパーティクルボードなどになります。

また、アスファルトやセメント、コンクリートのがれきは、再びアスファルトやコンクリートにリサイクルされます。

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さまざまな製品で採用されているマテリアルリサイクルですが、ヨーロッパに比べるとまだ日本ではまだ十分普及しているとはいえません。

2018年の日本のマテリアルリサイクル率は19.9%です。

これに対しヨーロッパでは、ドイツ67.3%、オーストリア57.7%、オランダ55.9%となっています。

各国で「リサイクル」の考え方が異なるため一概には比べられませんが、本当は焼却処理すべきではない物も一定量焼却されてしまっていることでしょう。

マテリアルリサイクルを含めた最適なリサイクル方法を実現していくためにも、より一層、ごみの適切な分別を意識する必要があるでしょう。

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ごみの分別と同様、意識次第で始めることができるのが、エコな電気の選択です。

今ではさまざまな電力会社があり、再生可能エネルギーを積極的に扱っている会社も増えています。

新電力『エバーグリーン』もそのうちのひとつです。

エバーグリーンは、東証プライム市場に上場している『イーレックスグループ』の一員です。

親会社のイーレックスは、国内トップクラスのバイオマス発電事業者として、エコな電気の供給に努めてきました。

エバーグリーンでは、実質再エネ100%の「CO₂フリー電気」をすべてのお客さまにお届けしています。エバーグリーンの電気に切り替えることで、ご家庭の電力使用によるCO₂排出量がゼロになります。

エバーグリーンへの切り替えで削減できる年間CO₂排出量は、一般的な家庭で1,562kg-CO₂です。これは杉の木約112本が1年間に吸収する量に相当します。

※ 300kWh/月×12か月×0.434kg-CO₂/kWh(令和3年度全国平均係数)より算出
※ 杉の木一本当たりの年間吸収量14kg-CO₂/年と想定(環境省資料より)

エバーグリーンについて詳しく知りたいという方は、ぜひ一度公式ホームページをご覧ください。

エバーグリーンのホームページはこちら >>

「ごみの分別は面倒」「ごみは焼却すればいいじゃない」と思っている方もいるかもしれません。

確かにサーマルリサイクルは有効な選択肢の一つではありますが、燃焼によりCO₂を排出する上、焼却灰をどう処理するかも課題となります。

マテリアルリサイクルは、地球環境に優しい上、紙の原料となる木や、金属の原料となる鉱物資源の保全にもつながります。

地球環境の保全を意識し、廃棄物の処理も電気もエコな選択を心掛けましょう。

エバーグリーンのホームページはこちら >>

(出典)

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