美容室で電気代がかかるもの
美容室で電気を使うものといえば、ドライヤー・照明・空調・促進器などです。ほかにも、ヘアアイロンやスチーマー、ネットワーク機器など、美容室の規模や導入機器によってさまざまなものに電気代がかかります。
このように電化製品をたくさん使う美容室は、電気代の負担が大きい業種です。
無駄を省いて賢くコストダウンするためにも、どの電化製品にどれくらいの電気代がかかっているのかをおさらいしておきましょう。
ドライヤーの電気代
美容室で使う業務用ドライヤーは、1200W~1500Wと家庭用と比べて消費電力が大きいため、想像以上の電気代がかかっているかもしれません。
ドライヤーの電気代は、消費電力(W) ÷ 1000 × 使用時間(h) × 電気料金単価(円/kWh)で計算できます。1000で割るのは、WをkWに変換するためです。
ここでは、1500Wの業務用ドライヤーでお客様10人に10分ずつブローすると仮定し、1日あたりと1ヶ月あたりの電気代を計算してみました。
なお、電気料金単価は目安単価の1kWhあたり27円で計算しています。また、月の営業日は22日を想定しています。
- 1500(W) ÷ 1000 × 10人 × 10分 ÷ 60 × 27円=67.5円/日
- 67.5円 × 22日 = 1,485円/月
10人のお客様に10分間ドライヤーを使用するだけでも、それなりの電気代がかかっていることが分かりました。
上記の金額は来客数や店舗の規模によって変動するため、規模が大きく来客数が多い美容室ではさらに高額になります。
照明の電気代
続いて、照明の電気代を計算してみましょう。
美容室の照明は、美容師法施行規則第二十七条により「美容師が美容のための直接の作業を行う場合の作業面の照度を百ルクス以上とすること」が定められています。
さらに、美容師の手元を照らすスポット照明のほかにも、店内全体を照らすベースとなる照明も必要になります。
そうすると多くの照明器具を使用することになるでしょう。
そこで、60Wの白熱電球を30個使用すると仮定し、店内全体でどのくらいの電気代がかかるのかをシミュレーションしてみました。
なお、一営業日につき9時間使用するものとし、営業日は月22日と仮定した場合の金額になります。
- 60(W) ÷ 1000 × 9時間 × 30個 × 27円 = 約437円/日
- 437円 × 22日 = 9,614円/月
営業時間中に常時点灯している照明には、ドライヤーと比べて高額な電気代がかかることが分かりました。
照明の電気代は使用する電球の種類や数、営業時間などによっても左右されます。
空調の電気代
美容室で最も電気代がかかるのが空調です。特に夏と冬は常時フル稼働することも多いため、その分電気代も高くなります。
そんな空調の電気代は、一体どのくらいかかるのでしょうか。ここでは、一営業日につき9時間使用すると仮定し、1日あたりと1ヶ月あたりの電気代を計算しました。
なお、冷房・暖房時の消費電力は、業務用エアコン「ダイキン ECO ZEAS S-ラウンドフロー」を参考にしました。
【冷房使用時】
- 5.95kW×9時間×27円=約1,445円/日
- 1,445円 × 22日 = 31,790円/月
【暖房使用時】
- 5.72kw×9時間×27円=約1,389円/日
- 1,451円 × 22日 = 30,558円/月
このように、冷房・暖房どちらも1ヶ月あたり30,000円以上と、かなり高額の電気代がかかることが分かりました。
業務用エアコンは、ドライヤーや照明などと比べて消費電力が大きいため、電気代も高額になってしまいます。
促進器の電気代
最後に、カラーリングやパーマに使う促進器の電気代をご紹介します。
促進器はメーカーや種類によって消費電力にバラつきがありますが、ここでは1000Wの促進器を想定して計算しました。
1000Wの促進器を一営業日につき5人のお客様に30分使用すると、電気代は以下になります。なお、営業日はひと月22日を想定しています。
- 1000(W)÷1000 × 5人 × 30分 ÷ 60 × 27円 = 67.5円/日
- 67.5円 × 22日 = 1,485円/月
電気代はお客様のメニューによっても変動します。パーマやカラーリングを得意とする店舗ではさらに促進器を使用する頻度が増え、電気代も高額になることが予想されます。
美容室でかかる電気代は毎月4~7万円
これまでご紹介した内容をまとめると、美容室でかかる電気代はひと月4万円〜5万円ほどであることが分かりました。ただし、この額はあくまでも目安です。
美容室の規模や導入機器、スタッフの数や一日あたりの来客数によって変動するため、電気代は平均で月4~7万円ほどかかると想定しておくと良いでしょう。
なお、厚生労働省が公表している「生活衛生関係営業経営実態調査」によると、お客様一人あたりの平均単価は約6,100円ほどとなっています。月4万円の電気代はお客様6.5人分ほどの売上に相当します。
このように、美容室にとって電気代はお店の利益率に関わる大きな負担です。
お店の利益率を高めるためにも、電気代の削減はすぐにでも取り組むべき重要な課題でしょう。
美容室の電気代を抑える3つの方法
小規模な店舗や少人数で経営する美容室にとって、月4~7万円の出費は大きな痛手になります。どうにかして電気代を安くしたいとお困りのオーナーも多いのではないでしょうか。
そこでここでは、美容室の電気代を抑える3つの方法をご紹介します。
照明をLEDにする
照明は、LED電球に替えることで電気代を抑えられます。
LED電球は、白熱電球や蛍光灯と比べて消費電力が小さいため、白熱電球などを使用した場合と比べて電気代を安くすることが可能です。
たとえば、40W型の白熱電球は、点灯するのに約40Wの電気を消費します。
一方で、40W型の白熱電球と同じくらいの明るさがある430ルーメンのLED電球に変更すると、5.8Wの消費電力で済みます。(大塚商会「FAWOO LumiDas-B5.8W」の場合)
白熱電球からLED電球に変更した場合の電気代を計算すると、以下のような金額になります。なお、一営業日につき9時間使用、電球数は30個で算出しました。
【白熱電球(40W)の電気代】
- 40(W)÷ 1000 × 9時間 × 30個 × 27円 = 約292円/日
- 292円 × 22日 = 6,424円/月
【LED電球(430ルーメン)の電気代】
- 5.8(W)÷ 1000 × 9時間 × 30個 × 27円 = 約42円/日
- 42円 × 22日 = 924円/月
上記の通り、白熱電球からLED電球に替えるだけで、電気代をグッと抑えられます。現在白熱電球や蛍光灯を使っている方は、買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。
節電を心がける
営業中は常に電気を使っているからこそ、こまめな節電を徹底するのも大切なポイントです。
特に、美容室でかかる電気代の大半を占める空調や照明は、こまめにオン・オフをする、空調の温度を調節する、人感センサー付きの製品を導入するなどの工夫で、電気代を減らせるかもしれません。
エバーグリーンは、東証プライム市場上場のイーレックスグループの一員です。電力事業20年以上の実績を持つ新電力で、沖縄と一部離島を除く日本全国に電気をお届けしています。
公式サイトでは無料で電気料金のシミュレーションもできます。店舗の電気代にお悩みの経営者さんは、ぜひ一度シミュレーションをしてみてください。
毎月かかる電気代を把握して、賢くコストダウンしよう
店舗の利益率を高めるためには、毎月の電気代がポイントとなります。どの機器にどのくらいの電気代がかかっているのかを把握し、必要に応じて節電や買い替えを検討してください。
また、電力会社の切り替えもコストを削減するのに効果的な方法です。美容室の電気代にお悩みの方は、これを機に『エバーグリーン』へ切り替えてみませんか?
(出典:Nobby official site|マイナスイオンヘアードライヤー NB3100)
(出典:e-Gov法令検索|美容師法施行規則)
(出典:ダイキン工業株式会社|空調製品検索(D-SEARCH)) SZRC224BDセット)
(出典:ビューティガレージ|Wave Master(ウェーブマスター) ブラウン)
(出典:厚生労働省|美容業 結果の概要)
(出典:大塚商会|LED・LED電球のワット数(W)とは)