非化石証書とは?仕組みや購入のメリットをわかりやすく解説

ライフスタイル
2022年12月30日

「非化石証書」をご存じでしょうか。名称は知っているものの、どういうものか具体的に理解できていないという方も多いと思います。この記事では、非化石証書の仕組みや購入のメリットなどをご紹介します。

目次

※この記事は、2022年8月31日に公開した記事ですが、文言やデータ、その他の部分も追記‧更新して2022年12月30日に再度公開しました。

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非化石証書の仕組みは

非化石証書は、非化石電源で発電された電気から、「環境的な価値」を切り離して証書化したものです。

ここで言う「環境的な価値」とは、発電時に二酸化炭素を排出しない、という点を指しています。

非化石証書は環境価値を取引するための証書です。

石油や石炭、天然ガスなどを使用した発電方法を「化石電源」といいます。

化石燃料から電気を生み出しているため、この名前が付けられています。

化石電源は発電時に二酸化炭素が発生してしまうため、地球温暖化を促進する原因の一つとして考えられています。

これに対して、太陽光やバイオマスなど、化石燃料に頼らない方法で発電するものを「非化石電源」といいます。

【関連記事】化石燃料とは?名前の由来から問題点までわかりやすく紹介

環境に優しい価値を購入する非化石証書

火力発電や太陽光発電など、様々な方法で発電された電力は、区別されることなく電気の小売事業者に販売されます。

小売事業者は、「火力発電で作られた電気だけを買う」「再生可能エネルギーで発電された電気だけが欲しい」など、発電方法を指定して購入することはできません。

しかし、環境問題に対する関心が高まる中で、「環境にやさしい電気を選択的に供給したい」「環境にやさしい方法で発電された電力を使いたい」という事業者や個人も多くいます。

このニーズを満たすために、「非化石証書」という仕組みが誕生しました。

非化石電源で作られた電気には、電気そのものの価値だけでなく、「二酸化炭素を排出せず環境に優しい」という価値も含まれています。

その環境的な価値を切り離して証書化し、売買できるようにしたのが非化石証書です。

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上記のような背景で作られた非化石証書には、さまざまなメリットがあります。

それぞれ見ていきましょう。

非化石証書の購入分は「CO₂排出量がゼロ」に

先ほど説明した通り、社会に供給されている電力は、様々な発電方法で作られた電気が混在している状態です。

しかし非化石証書を購入した場合、その分の電力はCO₂排出量はゼロとみなすことができます。

この仕組みにより、電気の小売事業者は非化石証書を活用することで、実質的に環境に優しいエネルギーを販売しているとアピールできるのです。

需要家が環境負荷の低い電力を選択し購入できる

非化石証書の購入は、需要家にもメリットがあります。202111月に非化石証書取引の制度が見直されたことで、産業界の需要家が非化石証書を活用しやすくなりました。

需要家は、小売事業者経由で調達できるほか、直接購入することも可能です。非化石証書の価格が見直されたこともあり、導入しやすくなりました。非化石証書を購入した分は、CO₂排出係数がゼロになります。企業活動に環境負荷の低い電力を活用していることをアピールできます。

また、個人でも、できるだけ環境に優しい生活がしたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。

非化石証書付きの電気を利用すると、消費者も実質的に環境負荷の低い電気を選択していることになります。

環境への関心が高い方は、ぜひ電力会社のホームページなどをチェックしてみてください。

私たちが支払っている電気代には、「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」という料金が含まれています。

再エネ賦課金は、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT法)」という制度によって作られたもので、再生可能エネルギーによって発電された電気を買い取る際にかかる費用に充てられています。

非化石証書の売上の一部は、この再エネ賦課金の原資になります。そのため、非化石証書の売買が活発化して高値で取引されるようになると、私たち国民が負担している再エネ賦課金が安くなる可能性があるのです。

【関連記事】再エネ賦課金とは?仕組みや計算方法をわかりやすく解説

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非化石証書とグリーン電力証書の違い

非化石証書と良く似ているものに、グリーン電力証書があります。グリーン電力証書は、太陽光やバイオマスなどの再生可能エネルギーが持つ環境的な価値を、証書として取引するものです。

非化石証書がグリーン電力証書と違うのは、再生可能エネルギーによる電力に加えて、原子力発電による電力も含まれる点です。3種類の証書から選ぶことができます。

3種類の非化石証書と取引価格の仕組み

非化石証書の種類が次の3つです。

  • FIT非化石証書(再生可能エネルギー指定あり)
  • 非FIT非化石証書(再生可能エネルギー指定あり)
  • 非FIT非化石証書(再生可能エネルギー指定なし)

FIT非化石証書とは、太陽光・風力・小水力・地熱・バイオマスなどの、FIT電源で発電されている電気に対して発行される証書です。

「非FIT」とは、その名の通り、FIT電源ではないものを指します。たとえば水力発電の場合、小規模な水力発電はFIT電源に指定されているものの、大型水力発電はFIT法の対象外であり、非FITに該当します。

FIT制度では発電された電力を固定価格で買い取られますが、買取期間が決まっており、その期間を超えたものは一般的に「卒FIT」と呼ばれています。

卒FITの電気はFITと区別され、「非FIT非化石電源」とみなされます。

このように、「非FIT」のうち、再生可能エネルギー電源として指定されているものに対して発行されるのが、「非FIT非化石証書(再生可能エネルギー指定あり)」です。

また、非FITでありながら、再生可能エネルギーとはみなされないものに発行される証書が、「非FIT非化石証書(再生可能エネルギー指定なし)」です。原子力発電などが該当します。

原子力発電は再生可能エネルギーに指定されていないものの、化石燃料を用いた発電方法でもないため、非化石電源になります。

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環境にやさしい電気を使いたいという方におすすめしたいのが、新電力エバーグリーンです。

エバーグリーンの電気プランは、非化石証書を利用して実質的に再生可能エネルギー100%での調達を実現しています。

このプランによって年間で削減できるCO₂排出量は、一般的な家庭だと、約112本の杉の木が年間で吸収するCO₂量に相当します。

※300kWh/月×12か月×0.434kg-CO₂/kWh(令和3年度全国平均係数)より算出
※杉の木一本当たりの年間吸収量14kg-CO₂/年と想定(環境省資料より)

エバーグリーンについてもう少し詳しく知りたい方は、ぜひ一度公式ホームページをご覧ください。

エバーグリーンのホームページはこちら >>

今回は非化石証書について解説しました。

非化石証書を購入している電力会社を選ぶことなら、各家庭でも可能です。

環境問題に関心のある方は、ぜひ電力会社のホームページなどをチェックしてみてください。

エバーグリーンの電気プランは、非化石証書を利用し、実質的に再生可能エネルギー100%での調達を実現しています。

この機会にぜひご検討ください。

エバーグリーンのホームページはこちら >>

(出典:資源エネルギー庁|「非化石証書」を利用して、自社のCO2削減に役立てる先進企業)
(出典:資源エネルギー庁|2018年5月から始まる「非化石証書」で、CO2フリーの電気の購入も可能に?)
(出典:経済産業省|非化石価値取引市場について)

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