※この記事は、2020年7月10日に公開した時期ですが、文言やデータ、その他の部分も追記‧更新して2021年8月6日、2022年3月29日に再度公開しました。
突然ですが、皆さんは日本のエネルギーにおける環境問題についてどのくらいご存知でしょうか。国内の環境問題への取り組みや進捗状況についてご紹介します。尚、本コンテンツの情報は、資源エネルギー庁が公開している資料「日本のエネルギー2020 」を基に作成しています。詳しくは以下をご覧ください。
日本における環境問題への取組
環境問題は、今や国内に留まらず世界の大きな課題となっています。 ここでは、温暖化対策に関わる「パリ協定」と「国内の温室効果ガス排出量」「カーボンニュートラルの実現」についてご紹介します。
■パリ協定
パリ協定とは、2016年11月に発効された、2020年以降の温室効果ガス排出削減等の気候変動問題に関する国際的な枠組みです。パリ協定は、歴史上初めての「全ての国が地球温暖化の原因となる温室効果ガスの削減に取り組むことを約束した枠組み」として世界的に注目されました。
パリ協定では、
➀世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をすることを目的としており、この目的の達成のために、
➁できるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には、温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとること
を世界共通の目標としています。
これに伴い日本は「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」の中で、以下をビジョンとして掲げました。
・最終到達点としての「脱炭素社会」を掲げ、それを今世紀後半のできるだけ早期に実現すること
・ビジネス主導の非連続なイノベーションを通じた「環境と成長の好循環」の実現、取組を今から迅速に実施
これらのビジョンを実現するための施策として、再エネの主力電源化、CCS・CCU/カーボンリサイクルの推進、水素社会の実現などに取り組むとしています。
また、グリーン・ファイナンスの推進やCO₂排出削減に貢献するインフラ輸出の強化など「環境と成長の好循環」を実現するための横断的な施策への取組にも注力するとしています。
■温室効果ガス排出量
東日本大震災以降、原子力発電所の発電量減少により石油や石炭、天然ガスといった化石燃料を用いた火力発電による発電量が増加したことで温室効果ガス排出量は増加しましたが、再生可能エネルギーの導入拡大や原子力発電所の再稼働等により2019年度は12.1 億トンまで減少しました。 今後も、削減に向けた努力を続ける必要があります。
■カーボンニュートラルの実現
カーボンニュートラルとは、大気中に排出される二酸化炭素をはじめとする温室効果ガス(GHG)から森林などによる吸収量を差し引いた温室効果ガスが実質ゼロである状態を指します。
日本では2020年10月にこのカーボンニュートラルを2050年までに実現することが明言されました。この脱炭素社会を実現するため、政府は日本のエネルギー供給構造を変革しうるあらゆる選択肢を追求し、イノベーションを進めると提言しています。
2050年カーボンニュートラルへの転換に向けては、まずは、2030年にまでにGHG全体で2013年度比46%の温室効果がガス削減を行うとしており、 そのための具体的な取組として地球温暖化対策計画の見直しや温対法の改正、再生可能エネルギーの主力電源化の徹底などを推進しています。
もっと詳しく
2050年に日本が目指すカーボンニュートラルとは?
/column/corporation/20210625_36.html
再生可能エネルギー促進にむけた日本の取組
パリ協定の締結以降、世界中で脱炭素化社会の実現に向けての取り組みが行われています。それに付随して必要とされるひとつの手段は、使用する電気を出来る限り再生可能エネルギーによって供給することです。
日本の電力供給における再生可能エネルギーの電力比率は2019年度で18%となっており、各国の再エネ発電導入容量で見てみると、第6位となっています。(2020年実績)
■再生可能エネルギーの主力電源化
電気を安定して使うには、常に発電量(供給)と消費量(需要)を同じにする必要があります。再生可能エネルギー(太陽光発電や風力発電)は季節や天候によって発電量が変動し、安定供給のためには火力発電などの出力調整が可能な電源や、蓄電池と組み合わせてエネルギーを蓄積するなどして、発電量と消費量のバランスを取る必要があります。
再生可能エネルギーの主力電源化に向け、固定価格買取制度の見直しと再生可能エネルギー政策の再構築について検討を進めています。
① 電源の特性に応じた制度構築
競争力のある電源(太陽光・風力など)はさらなるコスト削減を、地域で活用できる電源はレジリエンス(災害などのトラブルに対する耐性)の強化に資するよう制度を構築。
② 適正な事業規律確保
安全の確保、地域との共生、太陽光発電設備の適切な廃棄対策などが図られるよう、適正な事業規律が確保される事業環境の整備。
③ 再エネの大量導入を支える次世代電力ネットワーク形成
再エネの大量導入が可能となるよう、電源のポテンシャルを考慮し、長期的な視点から計画的に対応する次世代電力ネットワークの形成。
④FIT制度とFIP制度
FIT制度によって長期的な収益を約束したことで、一般家庭や事業者が再生可能エネルギーによる発電に参画しやすくなりました。また、競争力ある電源への成長が見込まれるものは、電力市場と連動したFIP制度へ移行し、再エネの最大限の導入と国民負担の抑制の両立を図るべく、コスト効率的な導入拡大を進めています。
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まとめ
環境問題は、国内だけでなく世界的な課題として近年議論が重ねられています。クリアすべき問題が多い分、すぐに全てを解決できるわけではありませんが、私たちの日々の生活の中で出来る小さな努力の積み重ねが大切です。本コンテンツや地方自治体などが公開している資料を参考に、ぜひ一度考えてみてはいかがでしょうか。
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