【目次】
ゼロカーボンアクション30とは?
ゼロカーボンアクション30とは、環境省が推進している、脱炭素化に向けた取り組みのことです。
脱炭素化とは、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることを指しています。
二酸化炭素は地球温暖化の主な原因とされており、排出量が増え続けることで、地球環境にマイナスの影響を多く与えると考えられています。
二酸化炭素の排出量を減らしていくことで、環境にやさしい生活を目指すことが、ゼロカーボンアクション30の掲げている取り組みです。
ゼロカーボンアクション30で掲げられているアクション一覧
ゼロカーボンアクション30は、以下の8分類30項目で構成されています。
自分にできることから取り組んでみましょう。
1. 電気等のエネルギーの節約や転換
再エネ電気への切り替え
日本の電力供給は、多くを火力発電に頼っています。しかし、火力発電は化石燃料を燃やすため、二酸化炭素の発生量が多くなりやすい発電方法です。
新しく注目されている太陽光、風力、バイオマスなどを利用する再生可能エネルギーは、温室効果ガスの排出がなく(または増加させず)、従来の発電方法に比べると地球にやさしい発電方法です。
再生可能エネルギーに順次切り替えていくことで、二酸化炭素排出量を減らせます。
クールビズ・ウォームビズ
スーツなどのフォーマルな格好は、夏には暑く、冬には寒いという問題があります。
そこで、半袖型スーツの導入やノーネクタイ、インナーの着用など、フォーマルな服装でも季節に合わせて着方を調整することで、冷暖房の使用を抑制する、というのが、クールビズとウォームビズの考え方です。
過剰な空調は体調不良の原因にもなりますし、冷暖房の使用を抑えることで電気代の節約にもつながります。
節電
節電は、人のいない部屋の電気を消すなど、電力の浪費をやめる行動です。
光熱費の節約にもつながります。
節水
シャワー時や洗い物時に水を出しっぱなしにするなどの水の無駄遣いも見逃せません。
水が各家庭に届くまでの間にも電力は使用されていますので、節水も地域社会の節電につながり、結果として二酸化炭素の余計な排出を減少させることにつながります。
また、節水をすれば水道代を削減できます。
省エネ家電の導入
近年では、電力消費量を抑えられる家電製品が増えてきました。
省エネ性能が高いエアコンや冷蔵庫、LED照明などを利用することで、節電につながります。
宅配サービスをできるだけ1回で受け取る
宅配便などの輸送には、トラックや車が利用されます。
宅配サービスをできるだけ1回で受け取り、再配達を減らすことで、配達する車両の走行距離が短くなります。その結果、消費されるガソリン量は減り、二酸化炭素排出量も減少します。
受取日時の指定や置き配などを活用して、再配達を減らしましょう。
消費エネルギーの可視化
スマートメーターなど、実際に消費した電力量を簡単に確認できるようになることで、節電への意識を高められます。
2. 住居関係
太陽光パネルの設置
太陽光発電は、日当たりがいい場所であれば効率よく発電ができるシステムです。
自宅の屋根などに取り付けることで、災害時の電力供給や、余剰電力の売電などが可能になります。
ZEH(ゼッチ)
ZEHとは、「net Zero Energy House」の略であり、「エネルギー収支をゼロ以下にする家」という意味です。
太陽光発電パネルや、高い断熱性能などを持つように新築・建て替えを行うことで、家単位で見たエネルギー収支をゼロ以下に抑えることを目標にします。
光熱費の節約につながるのはもちろんのこと、人にとって住みやすい住環境を目指せます。
省エネリフォーム
ZEHほどしっかりとした発電・節電はしなかったとしても、断熱性を高めるリフォームや日当たりの改善、風の通り道を考えた再設計などで、住環境を改善してエネルギー消費抑制が目指せます。
蓄電池・蓄エネ給湯器の導入・設置
太陽光パネルなどと組み合わせて、貯めた電気やエネルギーを有効活用し、光熱費の節約、災害対策が目指せます。
暮らしに木を取り入れる
木を暮らしの中に取り入れることで、生活空間において心理的にポジティブな影響があります。
また、木には調湿作用や断熱性などがあるため、室内環境の改善につながります。
省エネ物件を選択
分譲・賃貸に限らず、省エネルギーを意識した物件を選択することで、光熱費の節約を目指せます。
働き方の工夫
職場に近い場所に自宅を構えたり、テレワークやワーケーションを活用したりして、自宅と職場の往復にかかる移動を減らします。
交通費の節約になることはもちろん、身体的な負担の減少、通勤時間の削減による余暇時間の確保などが目指せます。
3. 移動関係
スマートムーブ
スマートムーブとは、徒歩や自転車、公共交通機関で移動するなど、二酸化炭素排出量の少ない移動手段を選ぶ取り組みです。
これにより、健康的な生活が目指せ、また交通渋滞の緩和などにつながります。
また、自家用車を使う際も、急発進急停車など、不必要にガソリンを消費するような運転を避けることも「スマートムーブ」と呼びます。
ゼロカーボン・ドライブ
ゼロカーボン・ドライブとは、走行時の二酸化炭素排出量がゼロのドライブのことです。
再生エネルギーで発電した電力を利用したEV車などを活用します。
ガソリンエンジンではないため、静音性が高く、排気ガスが出ません。蓄電池としても利用できるため、キャンプ時や災害時などへの利用も期待できます。
4. 食関係
食事を食べ残さない
食品は、生産・流通・加工に多くのエネルギーを使っています。
食べ残しは「もったいない」のはもちろんですが、エネルギー面から見ても無駄の多い行動です。
意識して食べ残しを起こさないようにすれば、適量の買い物や注文によって食事代も抑えられます。
食材の買い物や保存等での食品ロス削減の工夫
外食だけでなく普段の食生活からも、フードロスを発生させないための取り組みを進めましょう。
食品の冷蔵・冷凍をうまく使い分けて保存が利くように処理するなど、食べられるものを捨てないようにする工夫が大切です。
旬の食材、地元の食材を活用
その時期の旬の食材や地元の食材を積極的に活用することで、食品の生産や輸送で発生する二酸化炭素を削減できます。
旬の食材は食味が良く栄養価も高いため、食事を通じたQOL(生活の質)の向上にも役立ちます。
自宅でコンポストを作成
コンポストとは、生ごみなどの有機物を微生物の動きで発酵・分解させることを指します。
市販されている生ごみ処理機を使って、簡単に生ごみを分解することができます。
発酵・分解された生ごみは、たい肥として家庭菜園で使用することが可能です。
5. 衣類、ファッション関係
今持っている服を長く大切に着る
衣類は生産・流通の過程で多くの資源やエネルギーを使います。
そのため、すでに持っている服を大事に着続けるだけでも、十分に環境に配慮した行動です。
また、被服費を抑えられるほか、体型維持へのモチベーションアップにもつながるかもしれません。
長く着られる服をじっくり選ぶ
流行に左右されないデザインや、丈夫な素材の服を選ぶなど、長く着られる服を選ぶことで、環境への負荷を軽減できます。
買い替えの手間が省けたり、無駄な被服費を削減できることにもつながります。
環境に配慮した服を選ぶ
古着をそのままリユースするほか、古着を繊維化して再製作された服や、伝統的な草木染など、環境への悪影響が少ない製品を選びます。
どのような過程で服が作られたのか調べることで、服が製品化されるまでのストーリーなども楽しめます。
6. ゴミを減らす
マイバッグ等の使用
バッグ、ボトル、箸、ストローなど、使い捨てにされている製品は少なくありません。
これらを洗って再利用できる自前のものに積極的に置き換えていくことで、ごみの削減が目指せます。
また、自分好みのものを継続的に使用できるという良さもあります。
修理して長く大切に使う
大量生産・大量消費の現代においては、物が壊れたら新しいものに買い換えるという人も多いと思います。
修理・補修すれば、新品を買うよりも安く付くケースが大半ですので、節約につながります。
また修理することを当たり前にすることで、1つのものを大切に使う気持ちが育まれます。
フリマ・シェアリングサービスの利用
自分にとっては不要なものであっても、まだ使えるのであれば、誰かにとっては必要なものかもしれません。
今では便利なフリマアプリもあり、誰でも簡単に不用品を販売することが可能です。不用品を販売すれば、自分もお金が手に入り、購入者も安く商品が買える可能性があります。
また、例えば車などは、シェアリングサービスを活用して、第三者と共有するという選択もあります。
ごみの分別処理
ペットボトルや瓶、缶などは、資源ごみとして回収の対象になっています。
また、地域によっては紙ごみやプラごみも資源扱いとなっていることがあります。
回収された資源ごみは、リサイクルされ、新しい製品に再度利用されます。その結果、無駄なごみを削減できます。
ごみの分別をしっかり行なって処理することを心がけましょう。
7. 買い物・投資
脱炭素型の製品・サービスを選ぶ
自身の経済行動が脱炭素化できるだけでなく、環境に配慮している製品を積極的に買って応援することで、社会全体を脱炭素に向けて動かしていけます。
環境配慮マークの付いた商品や、より簡易な包装の商品を選ぶことにより、結果としてごみの削減や環境負荷軽減につながります。
個人のESG投資
ESGは「環境(Environment)」「社会(Social)」「企業統治(Governance)」の頭文字から作られた言葉です。
環境に向けた取り組み、社会貢献、企業統治が重視された経営を行っている会社に対する投資をESG投資といいます。
個人でESG投資を行っていくことで、企業がより環境に配慮した経営を進めるための資本が提供できます。
8. 環境活動
植林やごみ拾い等の活動
脱炭素化を進めるのと同時に、カーボンニュートラル(吸収する二酸化炭素量と排出する二酸化炭素量の収支をゼロにする)も目指していく取り組みです。
個人・団体による環境への行動や、地域活動への積極的な参加で実現できます。
環境保護に対する意識を高め、よりゼロカーボンアクションに対する取り組みの輪を広げていくことにつながります。
個人で取り組みやすいアクションから着手
ゼロカーボンアクション30は、日常の意識を少し変えるだけで達成できる行動から、家の建て替えなどかなりの費用を要するものまで、幅広く提言されています。
まずは、簡単に着手できることから順に達成を目指しましょう。
例えば『再エネへの切り替え』は、再生可能エネルギーのみで発電されている電力を使用できる電力プランなどへの契約変更で達成可能です。
環境に優しい電気ならエバーグリーン
新電力のエバーグリーンでは、実質再エネ100%の「CO₂フリー電気」をすべてのお客さまにお届けしています。エバーグリーンの電気に切り替えることで、ご家庭の電力使用によるCO₂排出量がゼロになります。
エバーグリーンへの切り替えで削減できる年間CO₂排出量は、一般的な家庭で1,562kg-CO₂です。これは杉の木約112本が1年間に吸収する量に相当します。
※ 300kWh/月×12か月×0.434kg-CO₂/kWh(令和3年度全国平均係数)より算出
※ 杉の木一本当たりの年間吸収量14kg-CO₂/年と想定(環境省資料より)
CO₂排出量が実質ゼロになる理由は、FIT電気に環境価値を持つ非化石証書を利用しているからです。この非化石証書により、実質的に再生可能エネルギー100%での調達を実現しています。
※FIT:再生可能エネルギーの普及を図るため、電力会社に再生可能エネルギーで発電された電気を一定期間、固定価格で買い取ることを義務づけた制度。
ゼロカーボンアクションを実践したい方は、ぜひこの機会にエバーグリーンへの切り替えをご検討ください。
ゼロカーボンアクション30を指針に日頃から環境問題に取り組む
ゼロカーボンアクション30をすべて完璧に達成するのは、かなり困難です。
しかし、日ごろから少しずつ取り組めることや、一度対応してしまえばあとはずっと環境への負荷が低くなるような取り組みもあります。
自分にあったスタイルで、環境問題に取り組んでみましょう。
使用電力の面から環境問題を考えるなら、エバーグリーンを検討してみてください。
(出典)